「PINEAPPLE」というタイトルから甘い恋の歌を想像していたのに、いざ聞いてみると、メロウで遠距離の恋の切なさを歌った、全く真逆と言っていいほどの歌でした。初披露された「HEY!HEY!NEO! MUSIC CHAMP」での衝撃は忘れられません。椅子を使ったパフォーマンスも、まるで、椅子が体の一部であるかのようで、滑らかに「使っている」感がまるでなく、美しかったです。
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誰しも大切な人と離れざるを得なくなったこの2020年にV6が歌う遠距離恋愛のラブソングです。優しく大きな愛情を持つからこそ画面越しでしか会えない「あなた」を思う切ない歌詞はV6の表現力があってこその深みがあります。いつもながらV6の楽曲はここの声質を歌割りで最大限に活かしてくれていて、特に長野くんの「離れ離れでもあなたに触れたい」という言葉は切実な願いに胸が締め付けられるようです。椅子を使ったダンスは相変わらず美しく、椅子に座ることで画面越しに「あなた」と向かい合う姿を想像させてくれるパフォーマンスは見栄えのみならず秀逸です。
また、25周年という節目にもかかわらず直接会えなかったファンへのV6の気持ちとも取れて「どんなときもfeel your love」という言葉に救われます。
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テレビ初披露のあの瞬間を、今でも鮮明に覚えています。画面の向こうのただ一人だけに向けて呟くように「i feel your love」と歌う森田さんに世界が震えました。V6は最新が最高であり常に今がいちばんだと感じさせてくれる素敵なグループです…メロウイエローなパイナップル、見せびらかしてます森田さん!
冒頭の歌詞で、遠く離れた海外に暮らす恋人とビデオ通話するシーンが描かれます。それ以前に作詞されたので偶然なのですが、コロナ禍で直接会うことができなくなった家族親戚、またアイドルとそのファンの構図にも重ねて聞いてしまいました。
また、時を越えた愛の歌とも感じられました。彼らは私が生まれる前から活動しており、デビュー当時の彼らには映像作品でしか「会う」ことはできません。でも「同じ時に/同じ愛を/生きているから/feel your love どんなときも」の歌詞で、新規ファンの私も受け入れてくれた気がして泣きました。ギリギリ同じ時代に出会えた喜び。
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